寝たきりの真の恐ろしさ

祖母が通風を患って寝たきりとなりデイサービスのお世話になっているのだが、自宅に祖母がいる時、祖母はずっとテレビを見ている。本当にずーっとである。
本を読む(捲る)ことも出来ないくらいに筋力が無くなり、見れるのはテレビだけという状態で、それが何だかとても恐ろしい事に思えるのだ。

死にゆく人が、ずーっとテレビだけを見ている。テレビしか無いから。

テレビには空虚な映像だけが流れる。
楽しくはないだろう。でもテレビしか無いから、見続けるのだ。

指で操作できるiPadがあったなら何か変わるだろうか。わからない。

でも、苦しくも楽しかった若かりし頃を思い出してほしいと、そのようなソフトを不器用でも作るだろうか。

祖母はもう間もなく、死にゆく。